社会基盤整備と都市開発
この下町が物すごい勢いで地上げ屋に追われています。
とくに第4次全国総A口開発計画で工場が移転していくと、下請産業がなくなり、職場が失われていく。
長寿化と職場のなくなることによって、下町がいや応なく地上げ屋に奪われる。
しかも土地代が高くなって、固定資産税、都市開発計画税が高くなりますと、人情だけあっても、そこには住めない人々の集まり、これを生かさなければ両方とも失ってしまう。
ソフトも失い、そこに妙な建築物を建てますと、それそのものが、これからつくられるであろう非常に大切な未来の町の拠点を失ってしまう可能性がある。
ここでもう一回、江戸時代の知恵を我々は使わなければいけない。
その知恵の一つの典型に大岡裁きなんていうのがあるわけです。
これは「三方一両損」という有名なお話であります。
三両拾った入が届け出る、それを返しにきても受け取らない。
それでお上に届けて、お上は」両足して、拾った人と落とした人に二両つつ下さる。
お上は一両損し、拾った人は三両着服すればいいのに二両しか入らない。
落とした人は三両全部返るんじゃなくて二両しか戻らない。
これが大岡の「三方一両損」の裁きです。
改めて「三方一両損」型の社会資本整備というので、公共が一両下町に投資します。
今そこに住んでいる人たちも、そこに住み続けようとすれば地中権と空中権を明け渡す。
新しく参画した人はその空中権や地中権を使う代わりに基盤整備をします。
こういう形で、新しい社会資本を下町でつくり上げる。
下町住民のソフトを生かし、公がインフラストラクチャーをバックアップします。
こういう形での下町開発計画というのが可能ではないか。
東京23区でも実容積率は94%です。
バリの300%、ニューヨークの800%と比較して、東京23区というのは、いかに地表面だけがべったり食いつぶされているかがわかります。
法定容積率は250%。
パリ600%、マンハッタン1500%あるわけです。
都市開発は250%あるのにそれがたった94%しか使われていないというのは、「三方一両損」の施策がないわけです。